翼を貸してください


窓から見える月は
無機質に微笑む

走り続けても
届かない場所

それでもゆきたい

風になりたい
鳥になりたい

真っ白な
翼を貸してください

月が大きく見える日は
翼をつけた鳥のように
空を自由に駆け抜ける

翼以外のものは
何ひとついらない

届けたい想い
月を見ながら
何千回もの
祈りを捧げる

泣きたい時には
月が闇を照らし
失せない輝きを知らせる

風になりたい
鳥になりたい

真っ白な
翼を貸してください


..


翼を貸してください






おやすみなさい



(^―^)