小人の夜番

こびとの夜番


小人の夜番はくたびれて 

まぶたもいつしかあわさった

あたりはそよとの風もなく 

こおろぎ一ぴき寝そびれて

かすかにうたっているばかり



空にはまたたく星のむれ

木かげのほたるもちらちらり

かたつむりがそっと通りすぎる

夜番のじゃまをせぬように__



よくおやすみといのりながら

よくおやすみといのりながら



−エルンスト・クライドルフ−





日記:



こびとが丘を昇ってゆく

丘の向こうに何があるか

知ってか知らぬか

小さな足で昇ってゆく



日が沈み

こびとは、夜番をしつつ

あなたの夢をつくっている


今夜はどんな夢にしようかな


きっとあの丘の向こうで

小人は夜番をしながら

考えているのだろう




よくおやすみといのりながら

よくおやすみといのりながら



たのしいゆめをといのりながら

たのしいゆめをといのりながら








よくおやすみなさい



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