北極星を見つめた女

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江戸時代、

交易の船の親方をしていた男がいた。


男の妻は、

機織りをしながら

時々夫を思っては

北の窓から北極星を見ていた。


すると

北極星

窓の格子に隠れる時があり、

女は、北極星は動くのではないかと疑いをもった。

そこで女は眠らないように

「水を張ったたらいの中に座って」

北極星を一晩中観察して、

間違いなく動くことを確かめた。

帰ってきた男に女はこのことを告げ、

船乗りたちの間に広まっていった。



以下、妄想。。。



(さて、帰ってきた男は、

もしかしたら最初は、女に対し

「なにばか言ってんの。

つべこべ言わずに俺の夕飯を作るだよ。」

と言い、

女はガリレオ級の迫害を

受けたかも知れぬ。



男の安否を心配して

毎晩北極星を見ていた

女の心は、

星に盗まれてしまったことも

知らずに・・・。


男への愛が残っていたかは

天文学上でも計り知れず

いまだ不明である。


北極星

女心も

不動ではない

のか・・・。)




想像してみてください。


眠気を吹き飛ばすために

「水を張ったたらいの中に座って」

一晩中、北極星を見つめていた女の姿を。


女の心の中に、男はいたのか。

それとも、本当に星に

心を奪われてしまったのだろうか。






猛暑も夜にはクールダウンして欲しい。




今夜は

北極星を見ながら

おやすみなさい。





(^―^)

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